抜け毛が多い!これって病気?基準値やチェック方法、原因を解説

掲載日:2019.12.24 更新日:2019.12.24

この記事の監修 アンファー株式会社

「抜け毛が多い気がする」と感じたことはありませんか?抜け毛の多い少ないの基準や時期や季節による抜け毛についてご紹介します。心当たりがないかチェックしましょう。また、抜け毛が多い原因について、病気的要因と生活週間的要因の2軸から解説します。

あなたの抜け毛は多い?少ない?基準値を知ろう

人間は生きている限り、抜け毛が毎日発生します。個人差はありますが、1日の抜け毛の量の基準は約50~100本となります。

ただ、健康な人の場合には、だいたい3ヶ月で新しい髪が生えてきます。正常なヘアサイクルによるもので、これにより髪の毛が抜けっぱなしにはならないのです。

抜け毛が起こるのは自然なことです。「抜け毛がある=抜け毛多い」という訳ではないことを理解しておきましょう。また、抜け毛の量はあくまで個人差があるため、これまでの量と比較して多いかどうかで、チェックするとよいでしょう。

抜け毛が多くなる季節

抜け毛は季節により増減することがあります。特に季節の変わり目は、抜け毛が増えやすいシーズンです。気候の変化はホルモンバランスに影響をきたすため、ホルモンバランスが崩れることにより、抜け毛が増えてしまうのです。

もちろん、こちらも個人差があり、必ず増えるとは言えないものの、影響を受ける人も多くいます。

抜け毛のメカニズムと増える時期

抜け毛は髪が生まれ変わるメカニズム「ヘアサイクル」に影響されます。抜け毛が多くなる時期は、ヘアサイクルの「休止期」と呼ばれる時期で、この休止期になると、健康な人であっても自然と髪が抜けます。

これは、次に新しく健康な髪が生えるために必要な抜け毛で、ヘアサイクル上、自然なことなのです。

抜け毛が多い場合に考えられる病気

抜け毛をチェックしてみたものの、以前に比べてやはり量が多い、もしかして何か病気になっているのでは、と不安を感じる人もいるでしょう。

次に紹介する病気の場合は、抜け毛が伴うことがあります。抜け毛が多い場合に考えられる病気の基本的な症状を確認してみましょう。

FAGA

「女性男性型脱毛症」(Female AGA, FAGA)と呼ばれる、女性に発症する脱毛症です。

FAGAの初期症状として、抜け毛が多くなります。まず、抜け毛が徐々に増えはじめ、分け目部分が広がり、全体的に髪が薄くなりボリュームダウンするのが特徴です。

原因としては、女性ホルモンが減少することにより、ヘアサイクルの休止期状態の髪の毛が増え、抜け毛が多くなることにあります。

円形脱毛症

類円形に脱毛斑ができる病気で、「十円ハゲ」という名前でも有名な脱毛症です。形は綺麗な円形である場合もあれば、楕円形など様々。症状が悪化すると脱毛斑が広がったり、複数の部分に脱毛斑ができたりすることもあります。また頭部全体が脱毛、場合によっては、眉毛など頭部以外の体毛まで脱毛してしまうことも。

抜け毛は徐々に、というよりは急に増えてしまうのが特徴です。朝起きたら枕元に大量の抜け毛があったり、髪の毛を軽く引っ張っただけで、大量に抜けてしまったりすることもあります。

原因には様々な見解が示されていますが、「自己免疫疾患」とする声が一般的です。抜け毛が多いのはもちろん、特に女性には、見た目的にも気になる疾患です。

更年期障害

更年期障害においても抜け毛が発生します。更年期に起こる女性ホルモン「エストロゲン」の減少が影響することにより、相対的に男性ホルモンが多くなり、髪の成長が弱くなってしまうことで、抜け毛が増えてしまいます。

実は、髪のツヤを出すのもエストロゲンによって行われています。更年期には、抜け毛だけでなく、髪の毛の様々な部分に影響が及ぶと考えておくとよいでしょう。

また、女性ホルモンが減少している所に、若い頃のカラーリングやパーマなどのダメージが積み重なっていて、抜け毛へと発展しまうこともあります。

生活習慣に由来する抜け毛が多い原因

抜け毛が多い原因は病気によるものだけではなく、普段何気なく行っている日頃の生活にも隠れていることがあります。考えられる要因をご紹介します。ぜひ、自分の生活習慣を比べながらチェックしてみましょう。

食生活

偏った食生活、過度なダイエットをすることで、髪の毛が育つ環境が作れず抜け毛に発展してしまうことがあります。髪は食べたものからできています。つまり、髪を作るのに必要な栄養素が不足すると、髪を生やすことや、育つことができなくなってしまうのです。

特定の栄養素だけを抜くようなダイエットは、栄養のバランスを崩し、髪の毛はもちろん体を不調にしてしまう可能性も。バランスのよい食生活を心がけましょう。忙しくて、ついインスタント食品ばかりで食事を済ましてしまうこともあるかもしれませんが、サラダを一品追加するだけでも、バランスが少し良くなりますよ。

また、栄養は人間の生命を維持する器官を優先に行き渡らせるようになっています。髪の毛は生命の維持とは無関係のため、後回しとなってしまう器官なのです。そのため、十分な栄養を摂らないと、頭皮まで成分がまわらないのです。

喫煙

喫煙は抜け毛にも影響します。タバコを吸うことで血管が収縮するため、血行不良を起こしやすくなってしまうのです。頭皮は心臓から遠く、さらに毛細血管のため、特に血行不良を起こしやすい場所です。女性によく見られる冷え性など、末端部分に冷えを感じることが多い人は、頭皮の血行も悪い場合があります。注意しましょう。

栄養は血管を通る血液が様々な器官に届けています。そのため、頭皮の血管が収縮してしまうと、栄養を頭皮へ行き渡らせることができなくなってしまうのです。結果、髪の毛を育てるための栄養が十分に行き届かない可能性が高くなります。

栄養が足りず、抜ける髪の毛が増えてしまい、育つ髪の毛が少なくなれば、全体的に髪の毛が薄くなりボリュームがダウンしてしまいます。

飲酒

過度のアルコールは抜け毛にも影響します。

アルコールを分解するために、肝臓に負担がかかるのは有名ですが、この時、分解のために使用される成分は、システインやメチオニンなどのアミノ酸です。この成分は、実は髪を作り出すために必要な成分、いわば髪の毛の材料なのです。

このように、通常であれば髪に回るはずの成分が、アルコールの分解に回ることで、抜け毛が増える原因になってしまいます。また、成分が足りなければ、新しく髪の毛を作ることができない状態を作りだし、薄毛に繋がってしまいます。

一方でアルコールは血行を良くする効果もありますので、飲む場合には適度な量におさえて楽しむようにしましょう。

睡眠不足

睡眠中は、細胞を修復したり、髪の成長を促すホルモンが分泌されたりする大切な時間です。睡眠不足が続くと、髪の成長が止まり、抜け毛の原因にもなってしまいます。何かと忙しく、睡眠時間が短くなる人も多いかもしれませんが、最低6時間は睡眠時間を確保するようにしましょう。

また、質のよい睡眠を取ることも重要です。入眠して初めて訪れる「ノンレム睡眠」状態では、成長ホルモンが大量に分泌されることが分かってきています。

寝る前には、湯船に浸かってリラックスすることで、副交感神経を優位にして心地よく眠りに入ることができます。また、寝室の明かりを寝る1時間前には暗くするなど、スムーズに睡眠に入れるようにするのもよいです。忙しい生活の中でも、良い睡眠を取れるよう工夫をしましょう。

ストレス

仕事でのノルマや、同僚や友人、親戚などの人間関係などストレスを感じることは多くあると思います。

しかし人間は、ストレスを感じることで、交感神経の影響を受けて血管が細くなります。髪を作る毛母細胞へは、血管を通して栄養を送っているため、血管が細くなってしまうと栄養を十分に届けることができず、抜け毛の原因になってしまいます。

また、ストレスを感じることで交感神経が優位となってしまい、自律神経のバランスが乱れます。そのため、睡眠不足にも繋がることも。ストレスは抜け毛が発生する負のスパイラルをも生み出すのです。

抜け毛が多い場合は現状を知り、多方面から対策を

抜け毛が多いことが気になったら、まず現状をチェックしましょう。一般的な抜け毛本数も知っておくとよいですが、抜け毛の量は個人差があるため、これまでの自分の抜け毛と比べて増えているかどうかをチェックして、異常かどうか判断するようにします。

これまでに比べ、明らかに抜け毛が多いと感じられる場合には、病気や生活習慣を疑いましょう。紹介した病気の特徴と重なる部分があれば、専門医への受診もおすすめします。

生活習慣は、何気なく行っていることが多いですが、イチから見直してみることをおすすめします。また、これが悪い!と一つの原因に絞って考えることなく、多方面からケアをすることで抜け毛の対策をするとよいでしょう。

この記事の監修 アンファー株式会社

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化粧品・サプリメント・健康食品・専門医師監修によるクリニック専売品などのオリジナルエイジングケアプロダクツの研究開発及び製造・販売・卸業務。



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